15. 拘束を使った作業

15. 拘束を使った作業

導入

拘束により、エンティティの幾何プロパティと寸棒@プロパティが指定されます。

図面エンティティをパラメータで制御するには拘束を使用します。拘束により、エンティティの幾何プロパティと寸棒@プロパティが指定されます。

拘束を適用すると、幾何アセンブリのシェイプと位置が強制的に変更されます。

拘束によって設計の意図が保持され、図面の整合性が向上します。

次の拘束を適用できます。

拘束を使った作業では、次の表示を制御することができます。

追加のツールによって次が可能となります。

幾何拘束

本トピックでは、次について説明します。

幾何拘束について

幾何拘束により、エンティティ間に依存関係と制限を強制する関係が定義されます。

幾何拘束には次の 2 つのタイプがあります。1 個の幾何エンティティに対して実行されるものと、2 個の幾何エンティティ間の関係を定義するもの。  たとえば、固定、水平、垂直の各幾何拘束は、1 個のエンティティに対して実行されます。一方、垂直、平行、正接、他の拘束は 2 個のエンティティを制御します。

幾何拘束は、2D エンティティのみに適用することができます。

拘束点

幾何拘束コマンドを使用してカーソルをエンティティに移動すると、選択可能な拘束点がアイコン  で示されます。

次の表に、幾何拘束を適用できるエンティティのタイプを示します。エンティティ タイプごとの有効な拘束点の概要も示してあります。

次の表に、幾何拘束を持つことができるエンティティのタイプを示します。

エンティティ タイプ 拘束点
終点、中点
線形ダ|リライン線分 終点、中点
中心点
円弧 終点、中点
ダ|リライン円弧 終点、中点
楕円 中心点
楕円弧 終点、中点
Spline 終点
SimpleNote 挿入点、位置合わせ点
注記 挿入点
ブロック(B) 挿入点
属性定義 挿入点

 

拘束バー

拘束バーには、エンティティに関連付けられている幾何拘束アイコンがまとめられています。

例:

上記の拘束バーには、水平拘束と平行拘束、同一線拘束と対称拘束が線形エンティティ用に定義されていることが示されています。

個々の拘束バーを表示または非表示にしたり、すべての拘束バーを表示または非表示にすることができます。拘束バーをそのデフォルトの位置に戻すこともできます。「幾何拘束アイコンの表示の制御

幾何拘束アイコンの表示の制御

幾何拘束アイコンとバーを表示または非表示にするには ConstraintIcon コマンドを使用します。拘束アイコンをそのデフォルトの位置にリセットすることもできます。

拘束バーには、エンティティに関連付けられている幾何拘束のアイコンがまとめられています。

個々の幾何拘束アイコンの表示を制御するには:

  1. 拘束(Constraints) > 拘束アイコン(Constraint Icons) > エンティティを指定(Specify Entities)の順にクリックします(または ConstraintIcon と入力します)。
  2. 幾何拘束エンティティを指定します。
  3. 必要に応じてステップ 2 を繰り返し、エンティティを追加します。
  4. 次のオプションを指定します。
    • 表示: 指定されたエンティティの拘束アイコンを表示します。
    • 非表示: 指定されたエンティティの拘束アイコンを非表示にします。
    • リセット: 指定されたエンティティの拘束アイコンをそのデフォルトの位置に戻します。

すべての幾何拘束アイコンを表示するには:

  • 拘束(Constraints) > 拘束アイコン(Constraint Icons) > すべて表示(Show All)をクリックします(または ConstraintIcon と入力してから ShowAll を指定します)。

すべての幾何拘束アイコンを非表示にするには:

  • 拘束(Constraints) > 拘束アイコン(Constraint Icons) > すべて非表示(Hide All)をクリックします(または ConstraintIcon と入力してから HideAll を指定します)。

すべての幾何拘束アイコンをリセットするには:

  • 拘束(Constraints) > 拘束アイコン(Constraint Icons) > すべてリセット(Reset All)をクリックします(または ConstraintIcon と入力してから ResetAll を指定します)。

  注記: 幾何拘束を含む図面を再び開くと、すべての拘束アイコンが非表示になります。それらのアイコンを再び表示するには、ConstraintIcon コマンドの ShowAll オプションを使用します。

アクセス

コマンド: ConstraintIcon

メニュー: 拘束(Constraints) > 拘束アイコン(Constraint Icons)

寸棒@の拘束

本トピックでは、次について説明します。

寸棒@の拘束タイプについて

次の 2 つのタイプの寸棒@の拘束を適用することができます。

寸棒@拘束には次の 2 つのタイプがあります。

  • ダイナミック: このタイプはグラフィック領域のみに表示され、印刷されません。ユーザー定義の寸棒@スタイルは不要です。寸棒@のテキストは自動的に配置されます。ダイナミック寸棒@はズーム時とズームアウト時に同じサイズが保持されます。
  • 注釈: このタイプは印刷され、現在の寸棒@スタイルが使用されます。

寸棒@の拘束を次のいずれかに指定することもできます。

  • 制約付き(Constrained): ジオメトリは寸棒@から生成されます。
  • 派生: 寸棒@はジオメトリから派生します。

ダイナミック寸棒@の拘束と注釈寸棒@の拘束

ダイナミック寸棒@の拘束と注釈寸棒@の拘束は次の特性が異なります。

特性 ダイナミック拘束 注釈拘束
ズーム ズーム時とズームアウト時に同じサイズを保持する ズーム時とズームアウト時にサイズが変化する
寸棒@スタイル 固定の定義済み寸棒@スタイルを使用する 現在のユーザー定義寸棒@スタイルを使用する
エンティティ プロパティ(Entity Properties) 画層、線種、線色の各設定を無視する 現在の画層、線種、線色の各設定を使用する
印刷出力 印刷出力に表示されない 印刷出力に表示される

拘束と派生寸棒@の拘束

プロパティ パレットで寸棒@の拘束の派生プロパティを設定することにより、ダイナミック寸棒@の拘束と注釈寸棒@の拘束から派生拘束を作成することができます。派生拘束はグラフィック領域に括弧付きで表示されます。

派生フラグを設定した場合は、寸棒@の拘束の値または式を編集できません。対応するジオメトリを変更して拘束値を修正することができます。

寸棒@拘束の表示の制御

寸棒@拘束を表示または非表示にするには DcDisplay コマンドを使用します。

個々の寸棒@の拘束の表示を制御するには:

  1. 拘束 > ダイナミック寸棒@(Dynamic Dimensions)> エンティティを指定の順にクリックします(または DcDisplay と入力します)。
  2. 寸棒@の拘束を指定します。
  3. 必要に応じてステップ 2 を繰り返し、エンティティを追加します。
  4. Enter キーを押します。
  5. 表示または非表示を指定して、指定されたダイナミック寸棒@を表示または非表示にします。

すべての寸棒@の拘束を表示するには:

  • 拘束 > ダイナミック寸棒@(Dynamic Dimensions)> すべて表示をクリックします(または DcDisplay と入力してから ShowAll を指定します)。

すべての寸棒@の拘束を非表示にするには:

  • 拘束 > ダイナミック寸棒@(Dynamic Dimensions)> すべて非表示をクリックします(または DcDisplay と入力してから HideAll を指定します)。

アクセス

コマンド: DcDisplay

寸棒@の拘束パラメータの管理

寸棒@拘束のパラメータの変更

寸棒@の拘束パラメータの表示と変更を行うためにパラメータ マネージャー(Parameters Manager)パレットを表示するには Parameters コマンドを使用します。

寸棒@の拘束パラメータを表示するためにパラメータ マネージャー(Parameters Manager)パレットを表示するには Parameters コマンドを使用します。

拘束式と変数の定義、変更、名前変更、削除を行うことができます。

パラメータ マネージャーには次のものが表示されます。

  • 寸棒@の拘束の名前
  • 。次の要素を使用できます。
    • ユーザー定義変数と、既存の寸棒@の拘束を示す変数
    • 算術演算子、関数、定数
  • 式から得られる

リストは、グラフィック領域で定義された寸棒@の定義とユーザー定義変数に分かれています。

式と変数の使用方棒@の詳細については、「寸棒@の拘束パラメータの定義」を参照してください。

[パラメータ マネージャー] パレットを表示するには:

  • 拘束 > パラメータ マネージャーの順にクリックします(または Parameters と入力します)。

ユーザー定義変数を作成するには:

  1. パラメータ マネージャー(Parameters Manager)パレットで、新規ユーザー パラメータ(New user parameter)をクリックします。
  2. ユーザー定義に新しいエントリが表示されます。
  3. 必要に応じて名前で変数名を編集します。
  4. に値または式を入力します。
  • 式から得られた値がに表示されます。

寸棒@の拘束またはユーザー変数を削除するには:

  1. パラメータ マネージャー リストで、寸棒@の拘束またはユーザー定義変数をクリックします。
  2. ユーザー パラメータの削除(Delete user parameter)  をクリックします。
  3. 変数が図面または式の寸棒@の拘束によって参照されている場合、削除の確認を求めるメッセージが表示されます。

寸棒@の拘束またはユーザー変数の名前を変更するには:

  1. パラメータ マネージャー リストで、寸棒@の拘束またはユーザー定義変数をクリックします。
  2. 名前を編集します。
  3. Enter キーを押すか、任意の場所をクリックします。

寸棒@の拘束またはユーザー変数の式を編集するには:

  1. パラメータ マネージャー リストで、寸棒@の拘束の式またはユーザー定義変数の式を選択してクリックします。
  2. 演算子、関数、変数、および値を使用して式を編集します。
  3. ショートカット メニューを使用して関数を挿入するには: 右クリックし、関数(Functions)をクリックしてから関数を選択します。
  4. Enter キーを押すか、任意の場所をクリックします。

[パラメータ マネージャー] リストをフィルタリングするには:

  1. パラメータ マネージャー パレットでフィルタをクリックします。
  2. 次のリストから、ユーザー定義変数の表示を制御するオプションを選択します。
    • すべて: すべてのユーザー定義変数を表示します。
    • 式で使用(Used in expressions): 式で使用されているユーザー定義変数のみを表示します。
    • 式で未使用(Unused in expressions): 式で使用されていないユーザー定義変数のみを表示します。右クリックしてからパラメータの削除(Delete Parameter)をクリックすると、使用されていない変数をリストから削除することができます。

[パラメータ マネージャー] リストをソートするには:

  • パラメータ マネージャー リストで、タイトルバーの列名(名前)をクリックすると、その列タイトルに応じてリストがアルフダ@ベット順にソートされます。
  • 同じ列タイトルをもう一度クリックすると、前の順序に戻ります。

アクセス

コマンド: パラメータ

メニュー: [拘束] > [パラメータ マネージャー]

パラメータ パレットの非表示

パラメータ マネージャー パレットを非表示にするには HideParameters コマンドを使用します。

[パラメータ マネージャー] パレットを非表示にするには:

  • 拘束 > パラメータ マネージャーの順にクリックします(または HideParameters と入力します)。

アクセス

コマンド: HideParameters

拘束オプションの設定

幾何拘束と寸棒@拘束のオプションを設定するには ConstraintOptions コマンドを使用します。

幾何拘束設定を定義するには:

  1. 拘束(Constraints) > 拘束オプション(Constraint Options)の順にクリックします(または ConstraintOptions と入力します)。
  2. ジオメトリを展開します。
  3. 拘束アイコンの設定(Constraint icons settings)で、グラフィック領域に表示する幾何拘束をアクティブにします。

    選択内容を取り消す場合はすべてクリアをクリックします。すべての幾何拘束を選択するにはすべて選択をクリックします。

  4. 次を実行するかどうかを指定します。
    • 現在の平面内のエンティティに対する拘束アイコンのみを表示
    • 選択されたエンティティに拘束を適用後、拘束アイコンを表示
    • エンティティが選択されたときに拘束アイコンを表示
    • 現在の平面内のエンティティの拘束アイコンのみを表示
    • エンティティを指定したときに拘束アイコンを表示
  5. 拘束アイコンの透明性(Constraint icons transparency)で、グラフィック領域内での拘束アイコンの透過率を指定します。
  6. OK をクリックします。

寸棒@の拘束設定を定義するには:

  1. 拘束(Constraints) > 拘束オプション(Constraint Options)の順にクリックします(または ConstraintOptions と入力します)。
  2. 寸棒@を展開します。
  3. 寸棒@の拘束の形式で、以下の手順を実行します。
    • 寸棒@の拘束の形式(Dimension name format)で、名前(Name)値(Value)、または名前と式(Name and Expression)を選択します。
    • 注釈拘束にロック アイコンを表示するかどうかを指定します。
    • 注記: ロック アイコンは印刷出力に表示されません。
  4. オプションを表示で、選択されたオブジェクトに対して非表示の動的な拘束を表示するかどうかを指定します。
  5. OK をクリックします。

アクセス

コマンド: ConstraintOptions

メニュー: 拘束(Constraints) > 拘束オプション(Constraint Options)

寸棒@拘束の寸棒@テキスト形式の設定

SetConstraintNameFormat コマンドを使用して、寸棒@拘束に情報を表示する方棒@を指定します。

寸棒@拘束の寸棒@テキスト形式を設定するには:

  1. コマンド プロンプトで SetConstraintNameFormat と入力します。
  2. 次のオプションを指定します。
    • 名前(Name):名前のみを表示します(長さなど)。
    • Value。値のみを表示します(2.54 など)。
    • Expression。名前と値を式として表示します(長さ = 2.54 など)。

アクセス

コマンド: SetConstraintNameFormat

関連トピック

拘束を使った作業

Updated on 2月 15, 2024
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